鍼灸について
・鍼は滅菌消毒されたステンレス製です。感染症などの心配はありません。
・鍼は髪の毛と同じ細さ、しなやかで鍼先は松の葉っぱのように丸くなってます。
・鍼を刺入すときは鍼を筒に入れ鍼の頭を叩く方法です。一瞬でからだに入ります。
・小児はりは、なでたりさすったりする気持ちの良い治療法です。
・お灸(もぐさ)はヨモギから作られています。
・お灸は炎症を抑える作用、からだを温める作用があります。
・治療後の日常生活に制限はありません。お風呂も入いれます。
・もみ返しやくせになったり、薬のような副作用は全くありません。
診療疾患について
①外傷性疾患
腰痛、五十肩、頚腕症候群、関節炎、スポーツ障害などの筋肉や関節の疾患など、炎症を和らげる効果があります。急性期の症状には即効性があります。
②内臓疾患
胃腸炎、膀胱炎、生理痛、高血圧などの内臓疾患はからだ表面を治療することで内臓に刺激を与えることで症状を和らげる効果があります。(体制ー内臓反射作用)
③神経系疾患
不定愁訴、不眠、抑うつなどのメンタル疾患や自閉症スペクトラムなどツボ使った治療をすることで癒し精神をリラックスさせる効果があります。
④免疫疾患
お灸は白血球の中にあるマクロファージが増えるため自然治癒力が向上します。免疫力がアップする作用があるので、風邪など引きにくくなります。コロナウイルスの後遺症の症状にも効果が期待されます。
自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群(ASD)について
アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)と診断された、または子供の様子からそういう症状がみうけられる場合、その子が日常生活をある程度楽に過ごせるよう症状を軽減させることが大事ではないでしょうか。
鍼灸治療は自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の症状軽減にかなり有効です!
もしも疑わしい場合は、まずWISC-Ⅳ検査(言語理解、知覚推理、ワーキングメモリ、処理速度)をしてその子の特性をよく知ることです。
親としてはショックかもしれません。しかし、子供にとっても親にとってもまず理解することが大切なことです。そして、その特性を見たうえで治療を進めることが大事です。
ある子供の症例を紹介します。
15歳 男児
他覚、自覚症状
「自分の足元に落ちているものは気にしない」
「片付けられない」
「書くことが苦手」
「やることにムラがある」(同じ問題でもできるときとできないときがある)
「形が認識できない」 (アルファベットが同じに見える) など
WISC-Ⅳ検査では全検査は平均のギリギリで、言語理解、知覚推理、処理速度の数値に凹凸があり、ワーキングメモリー、処理速度の数値が他より若干低い。
治療方法
鍼および小児はり治療 週3回
治療後
「書くことが苦手ながらもできるようになってきた」
「ムラがなくなった」
「形を認識できるようになってきた」
など症状が軽減され、本人も毎日の辛さが改善されてきたとのことです。
これはほんの一例にすぎません。 子供にとっても親にとっても日常生活が楽になったと喜んでおりました。 特に受験を控えているお子さんは悩みも大きいことと思います。
治療をして、改善するしないは個人差がありますが、 ただなにもしないで辛い日々を過ごすよりはトライしてみることが大事ではないでしょうか。
そして治療は気長に続けることが大切です。